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織機の上で、木の柄が織り上がっていくグレーのウールブランケット

KLIPPAN / SWEDEN 1879

一枚のブランケットが
できるまで

クリッパンは、羊の毛を洗うところから糸を紡ぎ、染めて、織って、縫い上げるまでを、ぜんぶ自社の工場でやっています。原毛から一枚になるまでを自分のところでやるブランケットのメーカーは、いまでは多くないそうです。工場はいま、ラトビアの首都リガにあります。

輸入元のイーオクトさんが工場で撮ってきた写真をお借りして、その道のりをたどってみます。

羊の毛から、紡績・染色・織り・洗浄・乾燥・裁断・縫製・検品・梱包を経て家に届くまでを、輪で描いた図
羊の毛から家に届くまでを一周の輪で描いた、クリッパンの工程の図です。ここから、ひとつずつ見ていきます。

羊の毛から、糸へ

原毛・洗う・ほぐす・紡ぐ

緑の丘の羊の群れと、藁の上の子羊、刈り取られた羊毛

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羊の毛をえらぶ

使うのは、ニュージーランドとスウェーデンの羊の毛です。5代にわたってマグヌッソン家に受け継がれてきた目で、環境や生産者、羊の暮らしを大事にして育てられた毛だけを選んでいます。

機械に送り込まれていく、洗ったばかりの白い羊毛

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洗って、ほぐす

刈り取って部位ごとに分けた毛を、まず洗います。環境に負担をかける洗剤や漂白剤は使いません。

そのあと「カーディング」という機械で毛をほぐし、小さなごみを取り除きながら、繊維の向きをそろえてふわふわにします。

クリッパンのウールになる羊たちが暮らす、ニュージーランドの牧場の動画です(字幕あり・音が出ます)。

こぼれ話 藁が入っていたら

ここまでやっても、ごくまれに藁が一本残っていることがあります。羊たちがふかふかの藁の中で、のびのび育った証なんだそうです。もし見つけたら、そういうことだと思ってやってください。

ほぐされて、繊維の向きがそろった羊毛の拡大
紡績機にずらりと並ぶ、白い糸のボビン

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撚って、糸にする

ほぐした毛は太いひものようになります。これに撚りをかけて、1本の糸を紡ぎます。

その糸を2本そろえて撚りをかけ、引きのばしながら細くして、均一な太さの「双糸」にします。

双糸をさらに撚り合わせる機械染める前に、糸を束に巻き取っているところ

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もう一度撚って、束にする

双糸をさらに2本束ねて、もう一度撚ります。何度も撚ることで糸が強くなり、毛羽立ちにくくなります。どう撚るかで仕上がりが大きく変わるところで、紡績から始まった会社の腕の見せどころです。

できた糸は、染める前にちょうどいい量ずつ巻き取って、束にしておきます。

色をつける

染める・乾かす

黄色、赤、紺に染め上がって吊るされた糸の束

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束のまま、染める

色は、クリッパンの「カラーマイスター」がデザイナーの意図をくんで調合します。その染料で、糸を束ごとに染めていきます。

染めて乾かした黄色い糸を、大きなボビンに巻き直しているところ

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乾かして、巻き直す

染めて乾かした糸は、もう一度大きなボビンに巻かれます。ここまでで、やっと織る前の「糸」ができあがります。

織る

整経・経糸の取り付け・織り・フリンジ

整経機のスタンドに並んだ、たくさんの糸巻きたくさんのたて糸を、巨大なロールに巻き取っているところ

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たて糸をそろえる

織る前の大事な下ごしらえが「整経(せいけい)」です。たて糸の張り具合が少しでもずれると、柄や生地にそのまま出てしまいます。

たくさんのたて糸を、同じ強さで、同じ速さで、「ビーム」という巨大なロールに巻き取っていきます。

織機に通したたて糸の具合を、手で確かめる職人さん

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一本ずつ、織機に通す

たて糸を織機の針に一本一本通して、櫛で密度を整えます。ここは人の手と目の仕事です。

織機の上で、木の柄が現れていくグレーのブランケット

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いよいよ、織る

たくさんの下ごしらえのあと、やっと織りに入ります。工場には織機が35台。一度に60mが織り上がり、ブランケットにするとおよそ30枚分になります。あっというまに織られていき、柄が浮かび上がってきます。

こぼれ話 織機の部屋は耳栓で

織機の部屋に入る前には、まず耳栓をします。ガシャン、ガシャンという音が工場じゅうに響いていて、耳栓なしではいられないほどだそうです。あのやわらかいブランケットが、そんな音の中で生まれています。

赤いスローの端のフリンジを、機械で結っているところ

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フリンジを結う

スローの両端にある、あのフリンジ。専用の機械で一つずつ結っていきます。フリンジがあるのはスローだけなので、この工程もスローだけです。

仕上げて、届ける

洗う・乾かす・毛を起こす・切る・縫う・たたむ

大きな洗浄機の中で洗われる、チェックのブランケット

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織り上がったら、洗う

織り上がったブランケットは、大きな機械で次々に洗われます。

長い乾燥機ステンターの上を流れていくブランケットステンターから出てきた、木の柄のグレーのブランケット

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24mの機械で、乾かしてととのえる

「ステンター」という、長さ24mほどもある巨大な乾燥機にかけます。乾かしながら同時に巾を引きそろえて、寸法のムラを直していきます。

馬の柄の青いブランケットを確かめる、工場の職人さんたち

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ブラッシングで、毛を起こす

仕上げに、ブラッシングで表面の毛を起こします。クリッパンのウールを触ったときの、あのやわらかさはここで生まれます。

はさみでフリンジを切りそろえる手元ミシンで縁を縫われている、黄色と白のブランケット

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切って、縫う

長く織り上がったものを、職人さんがシングル・ハーフ・ミニ、それぞれの大きさに切り分けます。

縫製も熟練の職人さんの手で。あっというまに縁取りをして、織りネームと洗濯表示を縫い付けていきます。

仕上がったブランケットを一枚ずつ確かめる職人さんブランケットをたたんで重ねていく職人さん

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確かめて、たたむ

最後に一枚ずつ検品して、余分な糸やほつれを切りそろえ、アイロンをかけます。きれいにたたんで袋に入れるのも手作業です。ここから世界じゅうへ、そして徳島のうちの店にも届きます。

雪の山を背に、ウールのスローにくるまって立つ人

手に取ったときに、思い出してもらえたら

クリッパンの工場は、品質(ISO 9001)・環境(ISO 14001)・エネルギー(ISO 50001)の国際規格をとっています。使うエネルギーを減らしたり、作るときに出たウールを使い直したり、伝統を守りながら新しいことにも毎年取り組んでいるそうです。

こうして見ると、ひとつのブランケットに、ずいぶんたくさんの人の手が通っています。ブランケットを手に取ったとき、この道のりを思い出してもらえたらうれしいです。

徳島のお店には、ウールもシュニールコットンも並んでいます。重さや手ざわりは、実物がいちばんです。