ウニッコ、というのはフィンランド語でケシの花のことです。なのになぜか、最初に見たとき「これはケシの花だ」とすぐわかる人は少ない。大きくて、力強くて、どこかよくわからない植物に見える。それでも、なんかひかれる。理由はうまく言えない。そういう柄です。
調べてみると、この柄には「本来生まれるはずのなかった花」という話があります。1964年のことで、そこから60年以上たった今も世界中の部屋に咲き続けている。知れば知るほど気になって、気づいたら手元に置きたくなっている。それがウニッコだと思っています。
ウニッコはその8枚のうちの1枚です。大きなケシの花を画面いっぱいに、ただ咲かせた。それだけの柄です。
「作るな」と言われた花が、マリメッコの顔になった。そういう話は、なんだか元気が出ます。それに、ウニッコが生まれた年に、他にも7枚の花柄が生まれているという事実も気になります。その7枚は、あまり知られていません。
ウニッコをデザインしたマイヤ・イソラ(1927–2001)は、38年間でマリメッコに約500のデザインを提供したデザイナーです。19歳で娘を産んだのをきっかけに美術学校に入り、在学中にアルミ・ラティアに見出されました。
こういう人が、3年後にウニッコを描きました。日常の何気ない瞬間に柄の種があって、それを見逃さない。旅を原動力にして、年に一度は世界各地に長期滞在しながらデザインを生み出し続けた。500枚という数は、そういう暮らし方の結果です。
そしてもう一つ、気になる話があります。マイヤの娘クリスティーナ、その娘エンマも、代々マリメッコのデザイナーになりました。ウニッコは今、三世代にわたって受け継がれている柄でもあります。
ウニッコには3つのサイズがあります。大柄・中柄・小柄。同じケシの花なのに、大きさが変わるだけで部屋での印象がまったく違う。「自分に合うのはどれだろう」と考えるのも、この柄の楽しみの一つです。
3つのサイズ
オリジナルのウニッコです。カーテンとして窓いっぱいに下げると、外からも分かります。どんな人が住んでいるか、柄だけで伝わる気がする。そのくらい存在感があります。
最初は「うちには強すぎるかな」と思うかもしれない。でも置いてみると、案外しっくりきます。個人的に、ウニッコの赤が一番好きです。マイヤ・イソラも、赤を好んで使った色の一つだったそうです。
「ピエニ」はフィンランド語で「小さい」という意味。ウニッコより一回り小さい花です。クッションカバーに仕立てて毎日目にするうちに、ある日ふと「この柄、やっぱりいいな」とあらためて思う瞬間が来ます。じわじわ好きになっていく、そういうサイズ感です。
カーテンにも、クッションにも、のれんにも使いやすい。一番バランスがいいサイズだと思っています。
同じウニッコの花が、小さくなるだけで印象がまるで変わります。ポーチを仕立てるとき、どこを切り取るか考えながらはさみを入れる。その作業が楽しい、という方が多いです。どこを切っても柄が顔を出す、というのがウニッコの面白さです。
ウニッコが好きで、でも小物に使いたい。ハンドメイドの最初の一枚に、よく選ばれます。
縫わなくても使えます。額に入れるだけでも、窓にかけるだけでも、棒を通してタペストリーにするだけでも、部屋の雰囲気がぐっと変わります。
カーテンや座布団カバーに仕立てたい場合は、縫製所に持ち込めます。生地は10cmから購入できるので、まず手にとってみてください。触ってみると、なんとなく使い方が浮かんでくることが多いです。
1964年に「作るな」と言われた花が、60年以上たった今も世界中で売れている。デザイナーの娘も、孫も、同じブランドでデザイナーになった。ウニッコという柄には、そういう時間が積み重なっています。
部屋に置いてしばらくすると、「これがないと物足りない」という気持ちになってくる。そういう柄だと思っています。
10cmから購入できます(¥880〜)