スウェーデンの Fine Little Day(ファインリトルデイ)に、OHOY(オーホイ)という柄があります。船がずらりと並んだ、あの柄です。
これを描いたのは、8歳の男の子でした。
2010年のことです。オットー・デュンケルくん、8歳。ある晩なんとなく船を描きはじめて、それから何日も描き続けました。
床に積み上がっていく絵を見て、お母さんが「これは柄になる」と気づきます。エリーサベット・デュンケル──Fine Little Day をつくった人です。
ふたりで絵の山から、9隻の船と、小さな灯台をひとつ選びました。「壁紙にしたらいいのに」と言い出したのは、オットーくんのほうだったそうです。
その年、この柄はスウェーデンの Formex Formidable にノミネートされました。北欧デザインの、いちばん大きな見本市です。
OHOY(オーホイ)は、船乗りが呼びかけるときのかけ声です。「おーい!」に近い。
ふちを走る手書きの文字は come sail with me──いっしょに船に乗ろう、という意味です。
近くで見ると、帆の張り方も、船体の窓の並びも、一隻ずつ違います。同じ船が一隻もない。8歳が一隻ずつ別々に描いたものだから、当たり前といえば当たり前なんですが、それが柄になると妙にうれしい。
あれから16年たちました。オットーくんは、二十代半ばです。
Fine Little Day は今年の春夏、「Sail with me」という海辺のシリーズを出しています。そこに、オットー本人が出てきます。デザイナーとしてではなく、モデルとして。
Otto designed OHOY when he was eight. This spring he returns – not just as the designer, but as the model – for our seaside story.
(オットーが OHOY を描いたのは8歳のとき。この春は、デザイナーとしてだけでなくモデルとして帰ってきます)
うちのスカーフの写真に、スカーフを首に巻いた男の人が写っています。あれが、その人です。8歳のときに自分が描いた船を、大人になって首に巻いている。
16年売られ続けている柄というのは、それだけでもう、じゅうぶんめずらしいことだと思います。
同じ船の柄が、木のトレイと、紙のポスターと、綿のスカーフになっています。地の色も、線の色も、ものによって違います。
価格は税込です。ポスターは額縁が別売りになります。
スウェーデンで作られています。FSC認証のバーチ(白樺)の突板を、熱で曲げて成型したもの。木そのものに柄をのせているので、写真で見るより木の感じが残ります。
表面はラミネート加工で、食品に触れても大丈夫。食洗機も95℃まで使えます。毎日使うものとして作られている、ということだと思います。
使わないときは、棚に立てかけて絵のように飾れます。うちではそうしています。
綿100%、55×55cmです。さらりと軽くて、正方形なので使い方が決まっていません。首に巻いても、髪をまとめても、かばんの持ち手に結んでも。
本国の写真では、ジーンズのポケットに挿していたり、洗濯物みたいに干してあったりします。そのくらいの気楽さで扱っていいものなのだと思います。
8歳の子が、ある晩なんとなく描いた船。それが柄になって、16年たっても作られ続けていて、描いた本人は大人になって、その柄を首に巻いている。
持ち物の来歴としては、なかなかのものだと思うのです。
贈りものにされる方が多い柄です。包装のことは遠慮なく聞いてください。
(有)インテリアセンター山田
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