Tilda / Tone Finnanger 1999

ひとりで描いたとは、
思えないくらい
── ティルダの話

ティルダの生地で作ったクッションを、青いスツールに置いたところ
ティルダの布で作ったクッション。小さく切った布を組み合わせて作ってあります。

うちの店は、マリメッコの生地が壁いっぱいに並んでいます。その並びの端に、ぜんぜん性格のちがう棚がひとつあります。ティルダ。ノルウェーで生まれた、小さな花の布です。

大きな柄の隣に置くと、はじめは目立ちません。ところが近づいてみると、指の先くらいの花が、すきまなく咲いている。しかも同じ柄が、色ちがいで何枚もある。遠目にはおとなしいのに、近づいた瞬間に急に情報量が増える。そういう布です。

徳島で、マリメッコと北欧の生地を扱っています。
インテリアセンター山田 店長 山田

1999年、ひとりの25歳から

ティルダ(Tilda)は、ノルウェーのデザイナー、トーン・フィンナンジャー(Tone Finnanger)が1999年にはじめた布のブランドです。

はじめたとき、彼女は25歳でした。以来ずっと、ひとりのデザイナーの手で柄が描かれています。住んでいるのはオスロ・フィヨルドに浮かぶ島。今も、そこで絵を描いているそうです。

ティルダは布だけではありません。人形やリボン、ボタン、そして手芸の本。北欧の布というと、まず大きな柄を思い浮かべる方が多いと思うのですが、この人の描く北欧は、もっと小さくて、もっと物語のほうへ寄っています。

ティルダの生地をつないだパッチワークのキルトを羽織ったところ
小さな布をつないで、こんな大きさにもなります。

マリメッコとは、ちょうど逆

同じ北欧の生地でも、ティルダはマリメッコとほとんど反対のことをしています。マリメッコが、花ひとつを腕くらいの大きさに描いて、はっきりした色で刷るのに対して、ティルダの花は指の先ほど。色は、少しくすませたところで止めてあります。

布の巾もちがいます。マリメッコの生地が約145cm巾なのに対して、ティルダは約110cm巾。素材は綿100%で、うすすぎず、やわらかく、針がすっと通ります。カーテンのような大物より、服や、手のひらに乗るものを作るための布です。

だからうちでは、この二つを別の棚に置いています。

表はマリメッコ、内側はティルダ

別の棚に置いていますが、いっしょに使うのもおすすめです。たとえば、バッグの表はマリメッコで、内側はティルダ。帽子やコースターも、同じような組み合わせで作れます。

組み合わせは、マリメッコとティルダの柄あわせのページで、おもて地・裏地・ポイントを並べて見られます。

正直に言うと、ティルダはマリメッコより手ごろなので、予算に合わせて選ばれる方も多いです。マリメッコを買いに来た方は、マリメッコしか見ないのですが(笑)、ほかの棚もちょっと見ている方には「たくさんデザインがあって、使いやすいですよ」と声をかけています。

ティルダの生地を小さな三角や四角に切ってつないだ、パッチワークのクッション
小さく切ってつないだクッション。花ひとつが2cmほどの細かい柄なので、小さなピースにしても柄が見えます。

柄で選ぶより、色で選ぶ布

ティルダの生地は、年に何度か「コレクション」という形で届きます。Something Blue、Songbird、Wallflower……。ひとつのコレクションの中に、同じ空気をまとった柄が何枚もあって、さらにその柄ごとに色ちがいがあります。ドットやストライプのように、コレクションとは別に「ベーシック」としてずっと作られている柄もあります。

だから柄の名前で探そうとすると、なかなかたどり着けません。ソングバード、フローラ、ドロシー、ブッシュブルーム。名前を覚えなくても大丈夫です。ティルダは、色から入るほうが早い。作りたいものの色が決まっていれば、そこから見ていくと自分の一枚に当たります。

ティルダの生地をぜんぶ見る →

色ちがいのティルダの生地を重ねて、糸巻きを置いたところ
同じコレクションの色ちがい。そろえて使うように描かれています。

小さいものを、たくさん作れる

柄が細かいので、小さく裁ってもちゃんと柄が見えます。ポーチ、巾着、がま口、ブックカバー。パッチワークのピースにしても、カルトナージュ(厚紙の箱に布を貼るもの)に使っても、絵が途中で切れません。ここが大きな柄の生地とはっきり違うところです。

色ちがいをすこしずつ買って並べるのも、この布らしい楽しみ方だと思います。同じコレクションの中なら、色が違っても不思議とけんかしません。もともと、そろえて使うように描かれた布だからです。

綿100%のため、水通しをすると多少縮むことがあります。裁つ前に一度水を通しておくと安心です。折りじわは、アイロンできれいにのびます。

生地は10cm単位。数量「1」で10cm、「5」で50cmというふうに、必要なぶんだけ続けてお切りします。小物ひとつなら、30cmもあれば足ります。

作り方は、無料で公開されています

ティルダの本国のサイトに、作り方とパターンが無料で置いてあります。コレクションごとに分かれていて、2019年のぶんからそのまま残っています。ポーチや巾着から、大きなキルトまで。英語のページです。

無料のパターンを見る(Tildas World・英語)→

ティルダの生地で作った動物のぬいぐるみを、かごに入れたところ

ワンピースから、カルトナージュまで

お店では、ご自分のワンピースや、お子さんやお孫さんのワンピースを作られる方がいます。コロナの頃は、マスクを作る方も多かったです。カルトナージュやパッチワークにも。柄が小さいので、あますことなく使えます。

ティルダの生地の多くは、エコテックス(OEKO-TEX)スタンダード100の「クラス1」という認証を受けています。赤ちゃんの肌にふれるものにも使える、いちばん厳しい区分です。赤ちゃんの洋服にも使える生地です。

風景も、人も、動物も

ひとりのデザイナーが全部描いたとは思えないくらい、柄にバラエティがあります。小さな花だけではありません。町並みを描いた風景の柄や、人や動物が描かれた柄もあって、そういうものがとくに楽しいです。

柄は小さいけれど、額に入れても素敵なデザインが多いです。布を飾るときにも。

どれくらい買えばいいか

数量1=生地丈10cmです。生地巾は約110cm。作りたいものから、数量の目安をどうぞ。

金額は¥352の柄で計算した、税込・縫い代を含んだ目安です(柄によって¥275〜¥418)。巾が約110cmなので、幅の広い窓に掛けるときは生地を2枚つなぎます。仕上がりサイズが決まっていれば、必要な数量をお調べします。お電話(088-642-5828)でも承ります。

ノルウェーの島でひとりの人が描いた、指の先ほどの花。それが海をわたって、徳島の店の棚に、色ちがいで並んでいます。近くで見ないと良さの出ない布です。10cmから、1色だけでもお切りします。まず一枚、手元で見てみてください。お近くの方は、お店で棚ごと見ていただくのがいちばん早いです。

ティルダの生地を見る

10cmから購入できます(¥275〜/10cm・税込)/巾約110cm・綿100%

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9:00〜18:00(水曜定休)

※実店舗もございます。お近くの方はぜひお立ち寄りください。