Bersa / Stig Lindberg × Ljungbergs / 1961

ベルサという柄の話。

ベルサの生地をテーブルクロスにしたところ
ベルサ(グレー)。テーブルクロスにしたところ。

シンプルに葉っぱが並んでいるだけです。なのに惹かれる。なぜなのか、今でもうまく言えないです。

食器のベルサを見たことのある方は多いと思います。あの葉の柄が、そのまま生地になっています。

ベルサとはどんな柄か

葉が二枚ずつ、縦の列になって一面に並びます。派手ではないです。でも目が離せない。

「ベルサ(Berså)」はスウェーデン語で、木や生垣で囲まれた庭の一角のことです。日本語だと「あずまや」が近いです。名前のとおりの柄です。

この柄が生まれたのは1960年です。スティグ・リンドベリの名前で、翌1961年から食器のシリーズとして売り出されました。そのあと、生地としてもユンバリ(Ljungbergs Textil)が刷るようになります。食器でも生地でも、同じ葉が並んでいます。

並んでいたのはデパートではなく、生協(コンスム/ドムス)の棚です。リンドベリがグスタフスベリの芸術監督で、工場と生協につながりがあったからでした。特別なものではなく、ふつうの家の毎日の皿です。

スティグ・リンドベリという人

スウェーデンのデザイナー、スティグ・リンドベリ(1916–1982)は、グスタフスベリの食器デザインで知られています。でも、生地の仕事も多く残しています。その柄を刷ってきたのが、上に出てきたユンバリです。

リンドベリの柄には独特のユーモアがあります。生き物の顔があったり、植物が動きだしそうだったり。でもベルサはシンプルな葉だけです。だから何度でも使いたくなるのかもしれないです。

この葉を実際に紙に描いたのは、リンドベリ本人ではありません。助手のクリステル・カールマルクです。当時は、工房の仕事を親方の名前で出すのがふつうでした。グスタフスベリ自身が、2016年のカタログにそう書いています。

アイコンになった柄

生まれて60年以上たちます。そのあいだに、よく似た柄が陶器や布に何度も出てきました。

食器のほうは、1974年にいちど作るのをやめています。釉薬が食器洗い機に弱く、色のあせたカップや皿がたくさん出たからでした。だから、状態のいい当時のものは少ないです。2022年のオークションでは、39点そろったセットが15,000クローナで落札されました。日本円で20万円ほどです。ふたたび作られるようになったのは2005年でした。

スウェーデンのマクドナルドの紙カップに、この柄が使われたことがあります。2022年には、ベルサの柄のラベルを貼ったワインが酒屋(システムボラーゲット)に並びました。

ユンバリでは、今も当時と同じ方法で刷っています。1961年の柄が、そのまま手元に届きます。

スティグ・リンドベリ ベルサ生地 色展開

織るのも、刷るのも、スウェーデンで。

ユンバリの生地は、布を織るところからスウェーデンです。ヴェステルイェートランドのベリエムにある工場で織って、同じ国で刷っています。

生地はよそから仕入れて、柄だけ刷る。そういう作り方もあります。ベルサはそうではありません。布も柄も、同じ国で作っています。

ユンバリは1948年、エリック・ユンバリという技師が始めた工房です。ヨセフ・フランクの柄も、ここで刷られてきました。ベルサの生地は、その工房から届きます。

巾は約140cm。のれんやクッションのように面で使うものなら、たいていは、はぎ合わせずに一枚で取れます。反物によって巾が少し前後することがあるので、ぎりぎりの寸法で取るときは、先にお問い合わせください。

ベルサ 生地

Bersa ─ Stig Lindberg × Ljungbergs Textil

葉が一面に広がる柄です。カーテンにすると、よく映えます。クッションや小物にも使いやすいです。10cmから購入できます。

3色とも10cm 1,980円(税込)。ユンバリが出しているベルサの生地も、この3色です。
綿100%。適度な厚みとハリがあります。生地巾は約140cm、柄がひと回りするまでが約3.2cmです。洗うのは40℃まで、乾燥機は使わず、アイロンは低めで。縮みは3〜5%あるので、裁つ前に一度水を通してください(ユンバリの案内より)。

葉ひとつぶんが、3センチほど。

柄がひと回りして同じ絵に戻るまでが、タテに約3.2cm。繰り返しが小さいので、どこで裁っても葉が途切れません。

大きな柄だと、小物にしたときに柄の一部だけが残って間のびすることがあります。ベルサはその心配はいりません。ポーチやコースターのような小さなものでも、葉がきちんと並びます。

どれくらい買えばいいか

生地は10cm単位でお切りします。生地巾は約140cm。布を横につながずに作れるものがほとんどなので、買うのはタテの長さだけ、と考えてください。反物によって巾が少し前後することがあるので、巾いっぱいに使う仕立てのときは、先にお問い合わせください。

下の長さは、仕上がりの寸法に縫い代のぶんを足したものです。

10cm 1,980円(税込)で計算した、縫い代を含む目安です。柄がひと回りする長さ(タテリピート)が約3.2cmと小さいので、柄合わせの余分はほとんど要りません。仕上がりのサイズが決まっていれば、必要な長さをお調べします。お電話(088-642-5828)でも承ります。

額に入れる、タペストリーにする。

額に入れるだけでも絵になります。棒を通してタペストリーにする方法もあります。

たとえばW90×H40の枠なら、布は50cm。9,900円です。買う長さの目安は「枠の寸法に、上下左右5cmずつ足した大きさ」。枠は市販のものをお使いください(額や木枠そのものはお取り扱いしていません)。枠の大きさごとに何cm買えばいいかと張り方の手順は、「布を、ポスターのように飾る」にまとめてあります。

ご自分で縫わなくても大丈夫です。カーテン・のれん・クッションカバーなどは、当店がいつもお願いしている縫製所で仕立てられます。仕立て代は仕上がりの寸法で変わるので、お問い合わせかお電話(088-642-5828)でお見積りします。

カーテンへの仕立てをご検討の方は、オーダーカーテンについてもご覧ください。

うまく説明できないのに、好きな柄というのがあります。個人的に、ベルサがそれです。

※ 柄が描かれた経緯・生産年・オークションの金額は Wikipedia(スウェーデン語版「Berså (porslin)」/出典はグスタフスベリ2016年カタログ)と Femina 誌の記事より。ユンバリの沿革は Wikipedia(スウェーデン語版「Ljungbergs Textiltryck」)と同社サイトより。日本語は当店の訳です。

ベルサ生地 一覧を見る

生地は10cm単位・1,980円(税込)。カーテンやクッションのご相談も承ります。

スティグ・リンドベリの、ほかの柄

スティグ・リンドベリという人について →

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